新築の諸費用はいくら?内訳をわかりやすく解説

購入費用

新築住宅を建てようと考え始めたとき、多くの方が気になるのが「総額でいくらかかるの?」ということではないでしょうか。

住宅会社の広告では建物価格や土地価格が目立ちますが、実際に家を購入するには、それ以外にもさまざまな費用が必要になります。

この建物代や土地代以外にかかる費用を「諸費用」といいます。

諸費用を知らずに家づくりを進めてしまうと、

  • 思っていたより自己資金が必要だった
  • 住宅ローンだけでは足りなかった
  • 引き渡し直前にまとまったお金が必要になり慌てた

このようなケースも珍しくありません。

反対に、あらかじめ諸費用の内容や支払うタイミングを理解しておけば、資金計画に余裕が生まれ、安心して家づくりを進められます。

この記事では、新築住宅の諸費用について、

  • いくらくらい必要なのか
  • どんな費用がかかるのか
  • いつ支払うのか
  • 節約できるポイント

まで、住宅購入が初めての方にもわかりやすく解説します。

新築の諸費用はいくらかかる?

新築住宅の諸費用は、一般的に住宅購入価格の7~10%程度が目安とされています。

例えば、土地と建物を合わせた購入価格が4,000万円の場合、諸費用は約280万~400万円になるケースが多くあります。

住宅価格ごとの目安は次のとおりです。

住宅価格諸費用の目安
2,500万円約175万~250万円
3,000万円約210万~300万円
3,500万円約245万~350万円
4,000万円約280万~400万円
5,000万円約350万~500万円

もちろん、実際の金額は住宅ローンの借入額や土地の有無、加入する保険の内容などによって変わります。

そのため、あくまでも目安として考えておきましょう。

「頭金だけ準備しておけば大丈夫」と思われる方もいますが、実際には諸費用も含めて資金計画を立てることが大切です。

まずは全体像を見てみましょう。
新築住宅では、登記費用や住宅ローンの諸費用だけでなく、外構工事や家具・家電など、新生活を始めるための費用も必要になります。家づくりでは建物価格だけで判断せず、総額で資金計画を立てることが大切です。

4,000万円の新築住宅を購入した場合の費用シミュレーション

「諸費用は住宅価格の7〜10%が目安」と言われても、実際にどれくらいのお金が必要になるのかイメージしにくいですよね。

そこで、土地と建物を合わせて4,000万円の新築住宅を購入した場合を例に、必要となる費用の目安をまとめました。

※金額はあくまで一例です。住宅ローンの内容や建築会社、自治体などによって異なります。

諸費用の目安

項目目安金額
登記費用約20〜30万円
住宅ローン諸費用(事務手数料・保証料など)約40〜80万円
火災保険・地震保険約10〜30万円
印紙税約1〜3万円
不動産取得税約0〜10万円(軽減措置適用時)
水道加入金(必要な場合)約10〜30万円
諸費用合計約100〜180万円

さらに、新築住宅では諸費用とは別に、次のような費用も必要になることがあります。

新生活に向けて準備しておきたい費用

項目目安金額
外構工事約100〜200万円
家具・家電の購入約50〜150万円
引っ越し費用約5〜20万円
地盤改良工事(必要な場合)約0〜100万円以上

これらを含めると、住宅価格4,000万円とは別に300万〜500万円程度の資金が必要になるケースも珍しくありません。

特に外構工事や家具・家電は予算から漏れやすい項目です。

「建物が完成したのに外構工事を後回しにした」「新生活が始まったのに家具・家電を十分にそろえられなかった」と後悔しないためにも、住宅購入の総額を考える際は、これらの費用もあらかじめ見込んでおくことをおすすめします。

新築で必要になる諸費用の内訳

新築住宅の諸費用には、住宅ローンを借りるための費用や税金、保険料、登記費用など、さまざまな項目があります。

最初は難しく感じるかもしれませんが、一つひとつの内容はそれほど複雑ではありません。

ここでは代表的な諸費用について詳しく見ていきましょう。

登記費用

新築住宅を購入すると、不動産の所有者を法的に登録する「登記」が必要になります。

住宅ローンを利用する場合は、金融機関が担保を設定するための「抵当権設定登記」もあわせて行います。

これらの手続きは司法書士へ依頼するケースがほとんどで、登録免許税に加えて司法書士への報酬も必要です。

費用の目安は約15万~40万円程度です。

住宅会社や金融機関から司法書士を紹介されることも多く、見積書には「登記費用」や「司法書士報酬」と記載されています。

住宅ローンにかかる費用

住宅ローンを利用する場合は、借入時に金融機関へ支払う費用も発生します。

主なものは以下のとおりです。

  • 融資事務手数料
  • 保証料
  • 契約書の印紙税

最近では保証料が不要な金融機関もありますが、その代わりに事務手数料が高めに設定されていることがあります。

住宅ローンを比較するときは金利だけを見るのではなく、諸費用も含めた総支払額で判断することが大切です。

目安としては30万~100万円程度になるケースが多く、借入金額によっても変動します。

住宅ローンは何十年と返済が続くため、わずかな違いでも総額では大きな差になることがあります。

住宅会社から勧められた金融機関だけで決めるのではなく、複数の住宅ローンを比較してから申し込むのがおすすめです。

火災保険・地震保険

新築住宅では、火災保険への加入がほぼ必須となります。

さらに、日本は地震が多い国のため、地震保険への加入もあわせて検討する方が多くいます。

保険料は建物の構造や補償内容、保険期間などによって異なりますが、一般的には10万~40万円程度が目安です。

「どこの保険会社でも同じ」と思われがちですが、実際には保険料や補償内容に違いがあります。

そのため、複数社を比較することで保険料を抑えられるケースもあります。

火災保険の一括見積もりサービス

住宅ローンを利用する金融機関によっては、火災保険の加入が融資条件となっている場合もあるため、契約前に確認しておきましょう。

印紙税

住宅の購入や住宅ローンを契約するときには、契約書に「印紙税」がかかります。

印紙税とは、契約書などの文書に対して課税される税金です。

契約金額によって税額は異なりますが、住宅購入でかかる印紙税は数千円から数万円程度になるケースが一般的です。

なお、近年は電子契約を導入する住宅会社も増えており、電子契約の場合は印紙税が不要になることがあります。

契約方法によって費用を抑えられる場合もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

不動産取得税

不動産取得税は、土地や建物を取得した際に一度だけ課税される税金です。

「新築住宅でも必ず支払うの?」と思われる方もいますが、一定の条件を満たす住宅であれば軽減措置が適用され、多くのケースで税額が大幅に軽減されたり、実質的にかからなかったりします。

ただし、住宅の床面積や土地の広さなどの条件があるため、すべての住宅が対象になるわけではありません。

忘れた頃に納税通知書が届くこともあるため、資金計画には余裕を持たせておきましょう。

固定資産税・都市計画税

新築住宅を購入すると、毎年固定資産税がかかります。

また、市街化区域内に住宅がある場合は都市計画税もあわせて課税されます。

固定資産税は諸費用というより購入後に継続して発生する費用ですが、引き渡し時には日割りで精算するケースがあります。

新築住宅には一定期間固定資産税の軽減措置が設けられているため、購入前に制度を確認しておくと安心です。

固定資産税について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

【固定資産税はいくら?新築・中古・戸建てをわかりやすく解説】

仲介手数料(土地を購入する場合)

土地を不動産会社の仲介で購入する場合は、仲介手数料が必要になります。

注文住宅では土地探しから始める方も多いため、この費用を見落としてしまうケースは少なくありません。

仲介手数料の上限は法律で定められており、土地価格が400万円を超える場合は次の計算式で求められます。

土地価格 × 3% + 6万円 + 消費税

例えば2,000万円の土地なら、およそ72万円(税込)が上限となります。

一方で、ハウスメーカーが直接販売している分譲地など、仲介会社を通さず購入する場合は仲介手数料がかからないケースもあります。

土地探しをするときは、土地価格だけでなく仲介手数料の有無も確認しておきましょう。

地盤調査・地盤改良費

新築住宅では建築前に地盤調査を行います。

調査の結果、地盤が弱いと判断された場合は地盤改良工事が必要になることがあります。

地盤調査は数万円程度ですが、地盤改良工事が必要になると数十万円から100万円以上かかるケースもあります。

地盤改良費は土地を購入する前には分からないこともあるため、予備費としてある程度見込んでおくと安心です。

外構工事費

家づくりでは建物本体に目が向きがちですが、駐車場やアプローチ、フェンス、門柱、庭などの外構工事にも費用がかかります。

外構工事の内容によって大きく異なりますが、100万〜300万円程度かかることも珍しくありません。

「予算が足りなくなったから外構は後回し」というケースもありますが、駐車場や玄関周りは生活に直結するため、できるだけ早い段階で予算に組み込んでおくことをおすすめします。

引っ越し費用・家具・家電

新居への引っ越し費用も忘れてはいけません。

家族構成や引っ越し時期によって異なりますが、数万円から20万円程度が目安です。

さらに、新居に合わせてソファやダイニングテーブル、ベッド、カーテン、エアコン、冷蔵庫などを購入すると、100万円以上かかることもあります。

住宅購入では建物にばかり意識が向きがちですが、新生活を始めるための費用もあわせて考えておきましょう。

諸費用はいつ支払う?

諸費用は引き渡しの日にまとめて支払うわけではありません。

住宅購入の流れに合わせて、複数回に分けて支払うのが一般的です。

おおまかな流れは次のとおりです。

タイミング主な費用
土地購入時手付金・仲介手数料・印紙税
住宅ローン契約時印紙税・事務手数料・保証料
建物完成・引き渡し前登記費用・火災保険・残代金
引っ越し後不動産取得税・固定資産税など

住宅会社によって支払う時期は異なるため、契約前にスケジュールを確認しておくと安心です。

諸費用は住宅ローンに組み込める?

金融機関によっては、諸費用を住宅ローンに含めて借りられる「諸費用ローン」や「フルローン」に対応している場合があります。

自己資金を抑えられるというメリットがありますが、その分借入額が増えるため、毎月の返済額や総返済額も大きくなります。

無理なく返済できるかを考えたうえで利用することが大切です。

住宅ローンを選ぶ際は、金利だけでなく諸費用まで含めた総支払額を比較しましょう。

【住宅ローン比較サービス】→ 住宅ローンの借り換えはモゲチェック


新築の諸費用チェックリスト

新築住宅の資金計画で後悔しないために、契約前から引き渡しまでに確認しておきたいポイントをまとめました。

家づくりを進めながら、一つずつチェックしてみてください。

チェック項目チェック
□ 建物代・土地代以外の諸費用を確認した
□ 住宅ローンを2〜3社比較した
□ 火災保険を複数社比較した
□ 登記費用の見積もりを確認した
□ 外構工事の見積もりを取った
□ 家具・家電に使える予算を決めた
□ 引っ越し費用を見積もった
□ 地盤改良費が発生する可能性を確認した
□ 水道加入金の有無を確認した
□ 予備費(50〜100万円程度)を確保した
□ 諸費用を含めた総予算をシミュレーションした

すべてにチェックが付けば、新築住宅に必要な費用はひと通り確認できています。

住宅購入では、建物価格だけではなく、諸費用や新生活に必要な費用まで含めて資金計画を立てることが大切です。

不安な点があれば住宅会社や金融機関へ早めに相談し、無理のない予算で家づくりを進めましょう。

新築の諸費用を抑える5つのポイント

諸費用はすべて節約できるわけではありませんが、工夫次第で数十万円以上抑えられることもあります。

ここでは、家づくりで実践しやすい節約方法を5つ紹介します。

1. 火災保険は複数社を比較する

火災保険は保険会社によって保険料や補償内容が異なります。

住宅会社に紹介された保険へそのまま加入するのではなく、複数社を比較することで保険料を抑えられる可能性があります。

保険料だけでなく、補償内容や免責金額も確認したうえで選びましょう。

【火災保険比較サービス】→ 火災保険の一括見積もりサービス

2. 住宅ローンは金利だけで選ばない

住宅ローンは金利だけで比較しがちですが、事務手数料や保証料などの諸費用も金融機関によって異なります。

一見金利が低く見えても、諸費用を含めると総支払額が高くなるケースもあります。

住宅ローンを選ぶときは、総返済額まで比較することが大切です。

【住宅ローン比較サービス】→ 住宅ローンの借り換えはモゲチェック

3. 外構工事は複数社に見積もりを依頼する

外構工事は住宅会社へそのまま依頼する方も多いですが、専門業者へ見積もりを依頼すると費用を抑えられることがあります。

もちろん価格だけではなく、施工実績や保証内容も確認しながら比較しましょう。

4. 家具・家電の予算を決めておく

新居に合わせて家具や家電を買い替えると、思っていた以上に出費が増えることがあります。

すべてを一度に買いそろえるのではなく、優先順位を決めて必要なものから購入すると予算オーバーを防ぎやすくなります。

5. 予備費を確保しておく

地盤改良や追加工事など、契約時には想定していなかった費用が発生することもあります。

自己資金をすべて使い切るのではなく、予備費として50万〜100万円程度確保しておくと安心です。

新築の諸費用でよくある失敗例

「諸費用まで住宅ローンで借りられる」と思い込んでいた

金融機関によっては諸費用を借りられない場合があります。

契約直前になって自己資金が不足し、慌てて準備するケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

外構工事を予算に入れていなかった

建物本体の予算ばかり考えてしまい、外構工事の費用が足りなくなるケースは少なくありません。

駐車場やフェンス、アプローチなどは生活に欠かせないため、最初から予算に含めておきましょう。

家具・家電の購入費用を見落としていた

新生活では冷蔵庫や洗濯機、カーテン、エアコンなどの購入が必要になることもあります。

住宅購入費だけでなく、新生活全体にかかる費用を考えておくことが大切です。

注文住宅と建売住宅で諸費用はどう違う?

「注文住宅と建売住宅では、諸費用はどちらが高いの?」と疑問に思う方も多いでしょう。

どちらも登記費用や住宅ローンの諸費用、火災保険などは必要になりますが、家づくりの進め方が異なるため、発生しやすい費用にも違いがあります。

項目注文住宅建売住宅
登記費用
住宅ローン諸費用
火災保険・地震保険
印紙税
不動産取得税
土地の仲介手数料△(土地を仲介で購入する場合)△(仲介物件のみ)
地盤改良費△(必要な場合)△(販売価格に含まれることが多い)
水道加入金△(自治体・土地による)△(物件による)
外構工事△(別途工事になることが多い)△(販売価格に含まれることが多い)

〇:基本的に必要
△:条件によって必要、または販売価格に含まれる場合がある

注文住宅は自由度が高い反面、土地の状況や希望する設備によって追加費用が発生しやすい傾向があります。

一方で、建売住宅は外構工事や一部の付帯工事が販売価格に含まれていることも多く、追加費用を把握しやすいのが特徴です。

ただし、建売住宅でも仲介会社を通して購入する場合は仲介手数料がかかることがあります。また、物件によって含まれている設備や工事内容は異なるため、契約前に見積書の内容を確認しておきましょう。

諸費用だけで比較すると、建売住宅の方が追加費用を把握しやすく、予算オーバーになりにくい傾向があります。一方、注文住宅は自由度が高い反面、地盤改良費や外構工事などが追加で発生するケースもあるため、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。

よくある質問(FAQ)

新築の諸費用は現金で支払う必要がありますか?

金融機関によっては諸費用を住宅ローンに含められる場合があります。

ただし、利用できないケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

諸費用は値引きできますか?

税金や登記費用などは基本的に値引きできません。

一方で、火災保険や住宅ローン、外構工事などは比較することで費用を抑えられる可能性があります。

注文住宅と建売住宅で諸費用は違いますか?

基本的な項目は共通していますが、土地購入の有無や仲介手数料、地盤改良費などによって金額は変わります。

諸費用はいくら自己資金を準備すれば安心ですか?

一般的には住宅価格の7〜10%程度を目安に考えておくと安心です。

ただし、家具・家電や引っ越し費用も考慮し、余裕を持った資金計画を立てることをおすすめします。

まとめ

新築住宅では、建物代や土地代だけでなく、登記費用や住宅ローンの手数料、火災保険、税金など、さまざまな諸費用が発生します。

一般的な目安は住宅価格の7〜10%程度ですが、土地の有無や住宅ローンの内容、保険の選び方によって金額は変わります。

資金計画を立てる際は、建物価格だけを見るのではなく、諸費用まで含めた総額で考えることが大切です。

また、火災保険や住宅ローンは比較することで費用を抑えられる可能性があります。

少しでも家づくりの負担を減らすためにも、複数社を比較しながら自分に合った内容を選びましょう。

関連記事

・固定資産税はいくら?新築・中古・戸建てをわかりやすく解説

・住宅ローンの返済方法はどっちがお得?元利均等返済と元金均等返済を比較

・住宅ローンの固定金利と変動金利はどっちを選ぶべき?

・住宅ローンのペアローンと収入合算の違いをわかりやすく解説

・住宅展示場に行く前に知っておきたいこと|後悔しないためのポイント

コメント

タイトルとURLをコピーしました